サッカーにおけるトラップは、キック、ドリブルと並んでとても重要な技術です。
サッカーのトラップが上達するためのコツをつかんで、練習メニューに取り組み、実戦に生かしていきましょう。
1. トラップ上達のためのコツ
サッカーにおいてトラップは、足や体の各部を使ってボールを「止める」技術です。
では「止める」とはどういうことでしょう。
「止める」という言葉通りだと「動かない状態にすること」という意味になります。
しかし、サッカーの試合に使うトラップでの「止める」とは、ボールが動かない状態になればよいだけではありません。
止めた後のプレーも考えて「止める」ことをしなければなりません。
試合の中では、パスやシュートなどキックをする場合とドリブルをする場合がほとんどです。
対人プレーの連続となるサッカーのゲームでは、止めて終わりではだめなのです。
つまり、トラップしたボールは、次のプレーがしやすいところにボールを静止させることがトラップのコツということになります。
サッカーの上級者は、トラップにおいては、トラップするボールが、常に次のプレーにつながるように考えながらプレーしています。
自分のボールの置き場(キック・ドリブルにすぐに移れるボールの位置)を確かめて、いつもそこにボールがトラップできるように練習しましょう。
このコツを意識するかしないかが上達の差につながってきます。
2.力加減がトラップの鍵を握る
トラップの上達のためには、前述のボールの「置き場」と合わせて、柔らかなボールタッチが求められます。
トラップの瞬間は、体でボールの勢いを吸収して、大きく弾まないようにしなければいけません。
この瞬間、上級者が行っている秘密があります。
トラップが上手な選手は、意識しているかいないかは別として、必ず行っていることです。
それは、トラップする瞬間に体を地面から離れるようにしていることです。
見た目では足が地面に着いているように見えても実は体は微妙に空中にあるのです。
上達のための練習メニューは、投げてもらったり、蹴ってもらったりしたボールを、「止める」ことです。
練習では、必ず体を弾ませながらトラップすることでトラップの瞬間に体を空中に持っていくことができるようになります。
簡単なことだと思われるかもしれませんが、トラップの上達にはこのことが大きく影響してきます。
普段からしっかり意識して練習メニューに取り組みましょう。
サッカーの試合の中では、トラップの時点で、次のプレーが決まっていないケースがあります。
この場合は、自分の「置き場」にボールを保持することで次のプレーにスムーズに移行できます。
また、場合によっては次のプレーが決まっている場合もあります。
例えば、次にロングシュートだと決まっている場合は、ボールの「置き場」を少し遠くにして、大きく踏み込んでキックするような場合も出てきます。
トラップの際のボールの「置き場」も基本の「置き場」と合わせて臨機応変に少し変えられるように練習しておくことも、実戦に向けた大切な準備となります。
トラップの練習メニューの中に、受けたボールを止めることと合わせて、プレッシャーをかけてもらいながらトラップをすることも実戦に向けた大切な準備となります。
試合で、相手のプレッシャーを受けても落ち着いてトラップできるように練習に取り組みましょう。