サッカーでは、ボールの支配率が高いチームが有利に試合を進めることができます。
そして、支配率を高めるためには、個人でのボールキープの技術を練習によって上達させることが大切です。
1. ボールキープのための体の使い方
ボールキープというのは、相手にボールを奪われないことです。
素晴らしいドリブルの技術を持った選手ならば、技術を駆使してボールキープを続けることができるかもしれませんが、誰しもが飛びぬけたドリブルの技能を持つことは難しいことです。
そこで、誰でもできるボールキープの技術について説明したいと思います。
ボールを奪われないということは、相手をドリブルで抜くこととは別のことです。
奪われないためには、相手にボールを触らせないことです。
つまり、相手とボールの間に自分の体を入れて、相手がボールに触れないようにすれば、奪われることはありません。
この時、相手を自分の背中側にするのではなく、相手に対して半身になるようにしておくと、ボールとの距離も広がり、相手の状態も察知しながらプレーすることができます。
簡単に言えば、それだけですが、実際は相手選手もそれでも何とかボールを奪おうとチャレンジしてきます。
その動きに対応するために、常に相手の動きに対応しながら微妙に体勢を変えていかなければいけません。
腕も広げて使うことで、相手とボールの距離を遠ざけることができますし、腕をセンサーにして相手の動きを感じ取って対応することができます。
常に、相手の動きを察知して瞬間、瞬間に対応していくことがボールキープ力を上達させるコツです。
2.ボールキープを上達させる練習法
サッカーのボールキープを上達させる練習メニューには、どんなものがあるのでしょうか。
相手とボールとの間に体を入れることが、ボールキープの方法でした。
グリッドの中で、1対1でボールキープをします。
相手とボールの間に体を入れて、相手にボールを触らせないようにします。
ただ体を入れるだけでなく、半身を心がけたり、腕の使い方を考えたりしながら練習をしましょう。
腕の使い方が上達すると、ボールキープもぐんと上達します。
時間を区切って(20秒間、30秒間など)交代しながらやってみましょう。
ボールを奪う側は、最初は少し弱く、だんだん強くしていくようにすると、キープする選手もやりやすくなるでしょう。
ボール蹴りだしゲームもボールキープの上達に有効な練習です。
四画のピッチにそれぞれボールを持って入ります。
自分のボールは蹴りだされないようにキープしながら、ほかの選手のボールをピッチの外に蹴りだします。
ボールを蹴りだされた選手はピッチから出ます。
最後までボールを蹴りだされなかった選手がチャンピオンです。
自分のボールをキープすることと他の選手のボールを蹴りだすという、二つのことを同時にやっていかなければならないので、ドリブル中の視野も広がり、判断力の向上にもつながります。
その他の練習メニューとして、1対1からのシュートがあります。
ハーフコートを使っての練習です。
ハーフウェーライン付近のタッチライン上に、1mぐらい間隔をとって立ちます。
二人の背後から、二人の間を通すパスを蹴ってもらいます。
ボールが見えたらダッシュをしてボールをとります。
ボールをとった選手は、攻撃側、とられた選手は守備に回りゴールを守ります。
途中で守備側がボールを奪えば、攻守は入れ替わります。
シュートまで持って行った選手が勝ちとなります。
守備側になったときには、できるだけ相手の攻撃を遅れさせるようにします。
この練習メニューは、ボールキープも交ざったより実践的な練習になります。
サッカーにおいて、ボールキープが上達すれば、ゲームで活用することができ、チームにも貢献できます。
しっかり自信が持てるよう練習をしましょう。