サッカーの無回転シュートは、直接フリーキックの場面で見られます。
海外では、C.ロナウドや日本では本田圭祐選手が有名です。
どんな蹴り方をすれば無回転シュートが上達できるのでしょうか。
無回転シュートが生まれる秘密を通して、上達への道を探ってみましょう。
1. ボールの変化は、どうして起きるのだろう
サッカーでボールを変化させるシュートといえば、バナナシュートが思い浮かびます。
ボールに横回転を加えることで最初は直進していたボールが、段々と弧を描くように飛んでいきます。
弧を描いてバナナの形のような軌道で飛んでいくのでバナナシュートと名付けられています。
ボールの回転方向と空気との関係から、ボールの左右に気圧の違いが生まれるために曲がるのだそうです。
サッカーで曲がるボールは、回転させることで生まれるのです。
では、サッカーの無回転シュートの蹴り方はどういう練習メニューで上達することができるのでしょうか。
名前の通り、ボールを回転させないように真っすぐに飛ばすシュートです。
つまり、限りなくボールの中心をミートして、強く真っすぐ飛ばさなければなりません。
真っすぐ飛んでいくボールでは、ボールの飛ぶ後方に空気の乱れ(渦)が起こり、その渦がボールを押すのだそうです。
ボールスピードが速ければ速いほど渦の力が強くなり、不規則な動きも起こりやすくなります。
言葉で言えば、簡単なようですが、キックでボールに回転を与えないようにすることは、繰り返し練習が必要です。
2.無回転シュート上達のための練習メニュー
無回転シュートが飛ぶ仕組みと蹴り方のこつについては、見てきたとおりです。
ボールに回転を加えるバナナシュートにくらべて、回転を加えない無回転シュートの方が難しいことは明らかです。
練習メニューを考えてみると、まずは、ボールの中心を真っすぐ蹴れるようにならなければ上達はみられません。
ゴールから距離を取って、ゴールに向かって直接フリーキックの要領で蹴って上達を目指しましょう。
「インステップでボールの中心を押し出すように蹴る。」ことが、無回転シュート実現への方法ですが、実際に蹴ってみながら変化を確かめていくことが大切である。
選手一人一人の蹴り方や自分の考えている感覚などは、皆同じではないので、自分の感覚で無回転シュートが実現できる蹴り方を、試行錯誤しながら探しだすことも大切です。
一方、無回転シュートが、近年クローズアップされるようになった背景には、ボールの開発もかかわってきています。
昔のサッカーボールに比べて、完全な球体に近く、表面がツルツルしているものになっています。
この進歩が、無回転シュートの出現に大きく関わっていることを知っておくことも必要でしょう。