サッカーのディフェンスの一番苦手とする相手のスキルといえば、おそらく「足の速さ」「スピード」であり、勝負の場面がシンプルであるがゆえに、置き去りにされた時のショック・恐怖は大きいものとなります。
しかしサッカーは陸上100m走とは違い、大きさ・高さ・速さにも対抗できる手段があるのもサッカーというスポーツです。
1.ディフェンスとして最初にやるべきこと
相手のタイプとプレースタイルを観察し、相手の得意と苦手を分析していこう。
足の速い選手・攻撃がストロングポイントであるならば、その走力・スペースを発揮できない状況を多く作り出すことで相手との戦う場のレベルを低く抑えることも必要になります。
足の速い選手は比較的ボールを持った状態からボールを自らスペースに出して走るか、スルーパスに対してダッシュをしていくなど、ボールを持たない状態での走りが得意です。
間合いを取りつつ、スピードのある選手にパス(供給)されるボールを連携してストップ(パスカット)することにより、走力を孤立させることも対策のひとつになります。
最近は足の早い右サイドの左利き足、左サイドの右利き足の選手がカットインからのシュートを狙ってくるシーンもプロの試合ではよく目にします、ペナルティエリア周辺、特に中央には入られないように注意をします。
2.スピードのある相手を止めるには
足の速い相手の止め方としては、走られては終わりなので、ボールをもらってコントロールしているところに強く「寄せる」ことを入れていきます。
ファウル覚悟ですが、裏にボールを出されて走り始めたときは、走るコース上に立ちふさがり体を当てて相手の進路を止めていきます(ファウルになりますが、相手は非常に嫌がります)。
スピードのある選手は身体的接触を嫌う傾向があるので、球際には強く当たっておくことでその後のゲーム中でのマッチアップを優位に進めることができるようになります。
また、足の速い選手はある程度の走れる距離(スペース)を確保したいことから、前線でボールを持たせることで助走スペースを消していくことも止め方のひとつ、チーム戦術となります。
スピードのある選手を最終ラインの裏(スルーパス)で勝負させることをしてくるのであれば、ディフェンス・中盤との連携でしっかりとラインを下げてボールを迎え撃つパターンに切り替えることも必要です。
絶対的なスピードには1対1の対応だけでは無理なことから、スピードのある選手の止め方として、必ず2対1の局面を作れるようにチーム戦術を徹底させることが重要です。