サッカーの試合では9割主導権を握り攻めていながら、相手に1回のフリーキックで失点を喫して負けてしまうということがよくあります。
サッカーのゲーム展開、試合運びなどは総合力勝るチームが有利に進めることができますが、セットプレーからの局面、特にゴール前でのフリーキックにおいてはその実力差は全くなくなってしまいます。
セットプレーでは止まっているボールを、壁を除いては邪魔をされずに狙って蹴ることができることから、その守り方は他のエリアよりも厳しく緻密にマークをしていかなくてはなりません。
1.相手のフリーキックに備えておくこと
最初に置かれたボールとゴールを結んだ線上でボールの近くに一人でも早く立つこと。(主審からの注意があるまで)GKからの壁の枚数(人数)の指示を受け人数を揃えます。
試合巧者のチームは守備の時間を与えずにリスタートが早いため、ボールに背を向けないで常にボールとキッカーを視野に入れて陣形を整えるようにします。
ゴール前のスペースで攻撃側の選手へのマークがずれていないかを確認し合い、マークは手の届く範囲、できればボールとマークを同一視野に入れておくようにポジションを修正し続けます。
2.フリーキックの守り方
直接狙わない場合のゴール前のフリーキックではペナルティエリア内に双方合わせて14人くらいの選手がマークに付く人、マークを外そうとする人で入り乱れ、必ずマークがルーズになったところから綻びます。
相手の動き出しに遅れる者、自らの視野から相手を逃してしまう者、体を当てて競り合わない者、この状況が複合的に現れた時に失点に繋がることになります。
守る側からすると、相手選手に惑わされることなくしっかりボールを見ておくこと、競り合いは完璧に勝たなくてもいいので体をつけ首を振らせないようにすることがゴールの守り方として重要です。
ヘディングやキックでクリアをすることになりますが、フリーキックのボールの勢い(反発力)を利用する形で大振りをせずにペナルティエリアから追い出すイメージでクリアをします。
クリアしたボールに対して寄せてプレッシャーをかけ続けていきますが、反転攻撃のチャンスを作るためにしっかり繋げられるかも考えながらクリアをします。
サッカーは攻守が常に連続的に入れ替わるのが特徴的ですので、上手くクリアを味方で繋ぐことができれば相手ディフェンスは手薄になっているのでカウンター攻撃をするのに最適な条件となります。