前線でのプレスの大切さについては「24.前線からのプレスのかけ方」で述べましたが、ある程度予測で取りに行くことは多々ありますが、自陣ではゴールが近いこともあり確実性が求められてきます。
綺麗にボール奪取が出来なくとも場所・角度を制限していくような、寄せて付いて行くようなディフェンスが必要になります。
自陣であればボールとゴールを結んだ線上がセオリーですが、やや中央をカバーしながら両サイドに追い出すように守っていきます。
サッカーでは攻め続けているチームが前がかりになってディフェンスラインの裏が空きスペースとなってしまうことがあり、チーム戦術として自陣での守備に自信をもちカウンターを狙うチームとしての守り方もあります。
1.自陣での守り方
カウンターを受けないチーム戦術に自陣に引いて守り切ることがありますが、人を多くして密集させることでセカンドボールを拾い、攻めのスペースを埋めてしまう方法もあります。
また攻め急いで反撃を喰らい、苦しい中走って戻れば体力の消耗となりますが、自陣に引いて守ることだけに集中する戦術もあります。
自陣に引いていれば人と人の距離が短く、フォロー・サポートがしやすく、攻める相手にとってはスペースのない非常に窮屈なストレスのかかるゲームにすることができます。
2.戦術としての守り
チーム戦術としてカウンターを狙うならば、相手の最終ラインもハーフラインあたりまで上げさせるように自分達は自陣へ引いて完全な守り方の体勢をとる必要があります。
引く守り方には非常に我慢が必要となりますが、やるべきことは守りひとつなので集中して守ることができる環境が出来上がります。
サッカーでのカウンター1発勝利のシナリオはこのようになります。
引いて守られて得点が奪えないチームは焦りと集中力が切れ始め、上げすぎてはいけない最終のディフェンスラインまで個々の考えで攻撃に上がり始めます。
相手陣地を見るとGKとセンターバックの2人となってきたときに、カウンターの第1歩のボールをサイドに出してセンターバックを外に引きずり出していきます。
スペースが空いた真ん中に反撃のオフェンス陣が2人3人と逆サイドまで広がって上がり始めます、相手のディフェンスも戻りますが混乱してマークどころではありません。
今まで自陣に引いて守っていたディフェンスまでもがハーフラインまで上げてきて、次の波状攻撃の仕掛けるために今度は相手陣地に強くプレスをかけています。
自陣に引き切った守備から、反転カウンター攻撃はサッカーのゲームでの醍醐味のひとつとなります。