サッカーでは、一つの得点が試合の結果を大きく左右します。素晴らしい攻撃力を持つチームであっても、毎試合大量得点が必ず保証されているものでもありません。
そうなると、いかに失点をなくすか。できれば失点を0点で押さえたいというのが誰もが持つ考えでしょう。
そのためには、選手個々のディフェンスの技能、そしてチームとしてのディフェンスの技能を上達させるための練習は欠かせません。
1.個人のディフェンス力を伸ばそう
サッカーにおいてディフェンスの能力を上達させるための練習は欠かすことができません。
サッカーの試合は、11人対11人の攻防ではありますが、細かく見ていくと、1人対1人の攻防の積み重ねでの11人対11人といえます。
試合のいろいろな局面において、1人対1人の攻防を制することができれば、チームとしての負担が軽くなり、試合運びも有利に進めることができます。
11人対11人でも、1人対1人でも、そこには必ず攻めと守りが生まれています。
ですから攻めの力も大切ですが同じくらい、いやそれ以上に守りの力も大切になります。
個人のディフェンスの能力を上達させるためにはどんな練習が必要なのでしょうか。
サッカーのゲームにおいて、ディフェンスには優先順位がありました。
ただがむしゃらに相手のボールを奪いに行けばいいわけではありませんでした。
インターセプトを狙う、しかしだめなら相手を振り向かせない。
振り向かれてしまったら、方向を限定して攻撃を遅らせる、という順で優先順位を考えながらディフェンスを行います。
当然、チームの一員として、共通した守備認識は必要ですが、個人としてパスをインターセプトする能力や相手に体を寄せる能力などを上達させておくことが大切になります。
練習としては、まずは1対1の練習をしっかりとやることです。
設定としては、キーパーを付けた1対1で、攻撃と守備と分かれて、攻撃の選手が動きながらパスをもらうところからスタートします。
コートは、グランド半面の縦を3分の1くらいに区切った真ん中のコートを使います。
攻撃の選手は、動きにフェイントを入れながらパスをもらうようにします。
ディフェンスの選手はディフェンスの優先順位を考えながら練習するようにします。
次に、前の練習を、縦3分の1に区切ったタッチラインがわのコートでやってみましょう。
前の練習と違うのはタッチラインがあるので、相手の攻撃をタッチライン側に追い込むことができるのです。
このような、1対1の練習を通して、個人のディフェンス力を上達させていきましょう。
2.チームのディフェンス力を伸ばそう
1対1でディフェンスの要領がつかめたら、次はグループでのディフェンス練習が必要です。
試合はすべて1対1の攻防で終わるものではないので、味方と協力して守る練習を積み重ねましょう。
キーパーをつけて、グランド半分を使っての練習です。
2対2、3対3、4対4などでグループでの守備の共通理解を図っていくとよいでしょう。
当然、11対11の紅白戦などで、実戦に近い形でディフェンスの戦術を確認しておくことは大切です。
個人でのディフェンスだけでなく、お互い声を掛け合ったり、カバーリングをしたりする局面が生まれてきます。